網走産漆がすすきの女衆神輿の修復に貢献

北海道帯広市で漆芸品製作と修復の仕事をなさっている間野亨さんが、網走産の漆を使って、札幌すすきの女衆神輿を修復されました。

この神輿は、昨年夏にすすきの観光協会から依頼があり、今年7月26日に無事引き渡しが行われたそうです。今回の修復は完全修復(※1)ではなかったため、網走産の生漆200gを木固め(※2)や下地に使用。中塗りと上塗りにも国産漆が使われています。

※1すべて部材を木地の状態に戻してから行う修復作業
※2 素地に生漆を吸い込ませて水分の浸み込みを少なくする工程

修復された神輿は、夫婦神輿の「すすきのコンコン神輿」とともに、飲食店「北の味 大助(おおすけ)」の店内に展示されています。すすきのに立ち寄った際は、ぜひご覧ください。

間野さんからは、「錆(下地)として使用した場合の乾燥時間や固さなどを知ることができて貴重な体験となりました。今後も(網走うるしの会の)皆様の活動の支障とならない範囲で、網走漆の使用を考えていきたい」とのご感想をいただきました。

間野さん、お写真をお送りいただき、どうもありがとうございました!

完成品

網走産生漆

国産漆各種

屋根の木固め


置き台の錆つけ


呂色磨き、箔押し、彩色が終わり金具取り付け


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